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すい臓がん症例・2

症例2 すい臓がんを発見したときには多発性肝転移と腹膜播腫(はしゅ)のため手術ができなかった

平成18年5月に強い腹痛があり、調べたところ脾臓(左腹部にある臓器)が壊死したための痛みでした。大学病院でさらに精査するとすい臓がんが見つかり、がんが脾臓の動脈まで広がったために動脈が詰まって脾臓が壊死したことがわかりました。しかもすい臓がんはすでに肝臓と腹膜に転移をおこし、手術ができないステージIVbという段階でした。
そこで標準治療であるジェムザールの点滴投与を始めましたが、一時的に腫瘍マーカーが下がったものの、ふたたび急速に上昇したため、10月に経口抗がん剤TS-1の併用が開始されました。結果、CA19-9(腫瘍マーカーのひとつ)は少し低下しましたがCEA(別の腫瘍マーカー)は上昇を続け、併用効果は十分なものではありませんでした。
大学病院からニューシティ大崎クリニックへ紹介があり、抗がん剤投与を継続しながら当院の免疫細胞療法を同年11月から4週に渡り毎週1回ずつ、そのあとは隔週に行いました。治療1ヵ月後には、CA19-9、CEAともに腫瘍マーカーは1/10以下に低下し(図1)、3ヵ月後のCT写真では肝転移の縮小と腹部転移腫瘍の消失が認められました(写真1、2)。自覚症状のしつこい左背部痛が消失しました。

すい臓がん症例2 肝転移の縮小と腹部転移腫瘍の消失

この患者さんの場合、1回35ccの採血を2週ごとにし、最初の4回は1回の採血分を2回に分けて毎週投与しました。免疫力が下がっていたにもかかわらず、1回の採血で平均203億個の活性化リンパ球が培養できました。そしてそのうち平均114億個(約55%)をNK(ナチュラルキラー)細胞が占めました。またNK細胞は細胞表面にTRAIL分子(がんに死のシグナルを出す分子)をよく出すように培養しました。
治療後の末梢血リンパ球数も1700/μlから3800/μlまで増え、治療前後のNK活性(5cc採血して調べる:正常参考値 18〜40%)をみると、治療前の13%から2週後には44%、4週後には55%と著明に上昇し、NK細胞も4%から25%に上昇。さらにはNKG2D陽性リンパ球も 30%からほぼ倍増しました(図2)。

すい臓がん症例2 末梢血リンパ球の変化

すい臓がんは早期に見つけることが非常に難しく、がんが見つかったときは 70〜80%の患者さんで転移があり手術もできない場合が多いため、消化器がんの中でも治療の難しいがんとされています。最近、ジェムザールにTS-1(ともにすい臓がんに保険適応あり)を併用することで効果が高まる報告が出てきました。
この患者さんは、途中からTS-1を併用するようになってCA19-9が多少減少しましたが、その効果は大きなものではありませんでした。しかしこれらの抗がん剤にさらに高活性NK細胞療法を追加してから、劇的に腫瘍マーカーが低下し、CTスキャンでも腫瘍の縮小・消失が確認されています。
また末梢リンパ球数とNK細胞数の増加、NK活性の上昇、NKG2D陽性リンパ球の増加もみられ、明らかに免疫力が高まった客観的データが得られました。難敵のすい臓がんですからまだまだ油断はできず、大学病院と連携を取りながら引き続き注意深く治療を続けています。

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