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Q&A

Q10 高活性NK細胞療法はがんペプチドワクチンや樹状細胞ワクチンなどのワクチン療法とどのように違うのですか?

がんワクチン療法は、がん細胞にあるがん抗原の一部を人工的に作成したり(がんペプチドワクチン)、がん抗原を取り込ませた樹状細胞を注射して免疫系を刺激し(樹状細胞ワクチン)、最終的にそのがん情報に基づいて攻撃型T細胞を誘導する方法です。がん情報が記憶され長く残ることが特徴で、免疫理論にかなったいい治療法なのですが、問題点がいくつかあります。

1) ワクチン療法はがん攻撃型T細胞を誘導するまでに、体内でいくつかのステップが必要で、そのステップが健常者と同様にうまく働くことが前提です。実際のところ、がん患者さんの場合は免疫力が落ちていますので、樹状細胞ががん抗原と反応しにくくなっていたり、樹状細胞からがん情報がT細胞に伝わらないなど、重要なステップが進まないケースが多いのです。結局ワクチンをしても免疫が反応せず、がん攻撃型T細胞ができにくいことが考えられます(下図)。

図

2) がん攻撃型T細胞は、がん細胞表面にMHCクラス1分子がないと攻撃できません。がん患者のがん細胞をT細胞が攻撃できない理由の一つに、がん細胞自身がこの分子の形を変えたり、消失させたりすることが考えられています。ワクチンで樹状細胞を刺激、活性化させたとしても、現実的にはT細胞が攻撃できない状態になっている場合が多いのです。

3) 1種類のペプチドワクチンは1種類のがん抗原に対応します。しかし、がん抗原は100以上報告されており、そのペプチドが対応するがん細胞が消えたとしても、他のがん抗原をもつがん細胞が増殖すると効果はなくなってしまいます。

高活性NK(ナチュラルキラー)細胞療法では、T細胞の1)のように教育のためのステップを必要としません。また2)の問題でも、NK細胞の特徴はMHCクラス1を消しているがん細胞を、むしろよく攻撃することが分かっています。また、NK細胞は攻撃型T細胞と同じように、NKG2DやTRAILなどがん特有な抗原を狙ってがん細胞を攻撃します。特に、NKG2DはNK細胞の抑制性シグナルに関係なくNK細胞を活性化させてがん細胞を攻撃しますが、当クリニック独自の培養法により、こうしたがんの目印を見つけるための分子を多数出現させています。


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